天空の広場からの残暑お見舞い(KAKO)

以下は前の投稿の「浜松市楽器博物館でチターとピアノ アンサンブル」を会場でご覧になられたKAKOさんからの寄稿です。

天空ホール” その名に相応しく、アルプホルンの伸びやかな音色が遠い空から降りて来るかの様に近づきます。 やがて姿を現したのは、打越島三さんでした

ここ浜松市楽器博物館では “世界が聞こえる・世界がみえる” をスローガンに掲げ、世界の楽器を偏りなく同じ目線で平等に展示・紹介し、またヘッドフォンや小型モニターにより個々の楽器の演奏・響きを聴くことが出来る様に完備されています。

毎日定時に博物館の学芸員による楽器紹介があり、私の行った8月10日には、
“チェンバーオルガン” の説明と演奏がありました。教会に在りそうなリードオルガン位の大きさで、その上に建ててあるという400本余りのパイプは重々しい彫刻の板で覆われて見えず、替わりに表面に飾りのパイプが取り付けてある、 いわば小さなパイプオルガンでした。

200年ほど前にイギリスの一般家庭で使われていたオルガンだそうですけれど、私の観たところかなり裕福な家庭でなければこれ程の楽器は設えられなかったでしょう。
それに比して、ツィターはさほど高価でもなく、持ち運びにも優れ、音量も大き過ぎず、
現在に至るまで庶民の暮らしに溶け込み生き永らえる条件を、自ずから備えていた楽器であると、改めて強く感じたのでした。

楽器博物館からの依頼で、打越さんはほぼ毎年この時期にミニコンサート (一回30分×二回)によるツィターの普及・伝播活動をして居られます。楽器と曲目の説明があり、ソロで二曲、ピアノと共に三曲演奏されました。また聴き手から笑いを誘い心和むお話が折々に挟まれ、終了後にはアルプホルンが試し吹き希望者に開放されるコーナーも在りました。

 

(上の写真は、会場でチターの説明をする打越さん。チロルの民族衣装がとても素敵です。)
時は丁度夏休み、50名ほどの親子連れには楽しく良い思い出となったに違いありません。

このコンサートの為に、随分前から時間を掛けて準備なさり、また体調を整える為に前日から浜松に一泊なさったそうな。この様に、たった30分とは言え、他人からは解らない努力を積み重ねてこの日に備える、そして 『全て自分の為・勉強ですから。』 がいつもの打越さんのお言葉。私共は誠に立派な先達を持ったものですね。

今月25日には、秩父宮記念公園での演奏も予定されているそうです。
この夏の暑さも持ち前の向上心から無事にお過ごしなさるとは思いますが、どうぞくれぐれもご自愛の上で。
以上、打越さんのご活躍をお伝えする事により、皆さんも勇気づけられるのでは・・・と思い寄稿いたします。 KAKO

 

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