「曲がりなりにも・・・」(S.Uchikoshi)

湘南海岸の七里ガ浜の小高い丘の上に鈴木病院とういう大きな病院があります。そこの理事長さんがたいへん音楽好きで、きれいな海岸と江ノ島の見える広い応接間を持つご自宅は病院のすぐ近くにあり、毎月のように演奏家を招いてコンサートをしておられます
数年前、私はチターを聞きたいのでコンサートをして欲しいと頼まれました。ところが練習中に右手の親指が腱鞘炎にかかりとてもコンサートどころではないと思い、理事長さんに
お断りしたのですが、理事長さんいわく、うちは病院ですよ、整形外科に有名な先生も来られるので治りますよ、と言われて治療を受け、みごとコンサートが出来たのでした。

今年2月、今度は左手の人差し指と右手の中指が同時に腱鞘炎になりました。両指とも

内側にまがり、どちらかというと人差し指の方が重症です。鈴木病院にも行き、治療もして頂きましたが今回は簡単には治りません。ドイツ訪問と重なったりして治療が出来なかったのです。しかし、チターの演奏は少しくらいは曲がっていても演奏は出来るのものですね。これこそ「曲がりなりにも」を地で行くようなものと苦笑しています。このところ曲がり方がすこしづつ緩和されてきてあと数ヶ月もするとよくなる感覚が出てきました。一年はかかりますね。問題は「右手中指です。中指で開放絃を弾くときにはなるべく逆に反っているほうが物理的にもよいはずなのが内側に曲がっていては大問題です。
自分の演奏を録画で見てびっくりしたりがっかりしたり。でもこれが治ると素晴らしい奏者になれるかもと、奇妙な期待をしているところです。そして最近気がついたのですが、弾いた後のアクシヨンです。ギターでいうアポヤンドを守れれば絶対よい音が出せるということです。これも「曲りなりにも」に出来ることに感謝し、絶対よくなって見せるという信念を持ってすれば解決できそうです。

この絃を弾いた後のアクションについては、会員専用ページをご覧下さい

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