ラーキルヘン報告(Kako)

ため息が出るほど綺麗な雪国,ザルツカンマーグートから戻りました。帰ってみると、我が家の寒いこと! IMG_1019 催し物は、製紙業で栄えているラーキルヘンの州立音楽学校で、10:00~19:00まで一日かけて行われました。プログラムはグループごとで8つ、

  1. 講演 : Gertrud Huber  Die Zither in Amerika
  2. 講演  :   Kako Ishihara  Die Zither in Japan
  3. 演奏  :  Zitherverein ARION Linz
  4. 演奏  :  Zitherverein Edelweiss Salzburg
  5. 演奏  :  Solo/Ensemble  (Scharf 先生の生徒)
  6. 演奏  :  G.Huber サロンコンサート „Ein Weg zum Herzen“ (Trio ツィター・ヴァイオリン・ギター)
  7. 演奏  :  新しい波 ツィターロック
  8. 演奏  :  tschejefel Trio (Oberlechnerの下で育ったグループ、ツィター・ハープ・ギター・シュタイリッシェ

ハーモニカ・打楽器) お客さんは大人ばかりで、ツィター愛好家と関係者。 IMG_1043 IMG_1014 ツァイレルン・セミナーと同じ様に、ヴュンシェ、クライチュ、ミュールンゼアーなどの楽器製作者や楽譜出版社が一階ロビー・二階吹き抜け周りと部屋を使って展示販売をしていました。 前夜はラーキルヘンの同じホテルにヴュンシェ兄弟、ミュールンゼーアご夫妻、クライチュ、シルビア等の知ったお顔がぞくぞくと集まり、それによってどのような催し物なのかが私にも漸く解ってきたのでした。賑やかな夕食の後、クリスティアンと私は別の部屋で最後の打合せやDuoの練習を。 IMG_1034 講演はクリスティアンの質問に私が答える形で行われました。その一部分を取り出してみましょう。、 C: 『Prof.シャルフが去年日本へ?』 K: 「そうです、去年の11月来日され何回かコンサートをなさいましたが、その中で私が特にお話ししたいのは、四国の松山から船で渡る小さい島での事です。聴き手はツィターを今まで見たことも聴いたことも無いという約200名の中学生、Prof.シャルフの演奏はたちまちの内に、聴き手に深い感動を与えたそうです。」 といった具合です。(講演内容の全文は後日) Zeillern-Semi.での知人も何人も聴きに来場し、Scharf先生ご夫妻はお昼頃お出でになり、Gertrud Huber さんとは2000年、Wasserburg での出逢い以来15年ぶりの再会でしたが日本人は少ないせいか、覚えていて下さいました。その時の赤ちゃんが今はお母さんゲルトルードよりずっと背も高く成長、『今日はミュンヘンでラジオ出演の為に来られなかったのよ、ヴァイオリンなの』と。お母さんGertrud は15年経ってますます立派な音楽家に。2000年当時の写真ネガを探し出して焼き付け、持参しましたらとても懐かしそうに、また私の二冊の楽譜集も差し上げましたら心から喜んで下さいました。 プログラムはGertrud Huber さんの次が私で、楽屋に控えていたため、内容は解りませんでしたがツィターが アメリカに渡った経緯のようでした。 IMG_1042 Huber さんは私の講演と日本のメロディー編曲演奏を聴いて下さり、『とても興味深く聴きましたよ』 と。 家を出る2時間前にKrenslehner から、質問に答える形で進めたい、とのメールが入り少々慌てましたが、プリントした原稿を、道中読み考えながら行きました。終わって、Krenslehner も“KAKO, gut gemacht” とニコニコ顔。Huber/Kako の講演、こういった企画は初めてでとても良かったとも。   ザルツカンマーグートはこの時期、雪に閉ざされて、音楽かスキーでもするより無い様に私には思えました。 ちなみに、オーバーウースタライヒ州にはこのラーキルヘンのような音楽学校が170もあり、55,000人の生徒が通い、1,500人の先生が居るとか。

 

バード・ゴイセルンやバード・イシュルの音楽学校の個人授業を参観するなど、ザルツブルクに到着してから2日の午後の便で帰るまで、クリスティアンに同道させて頂き、また催し物が済んだ日と翌日は彼のご家族に温かく迎えられ、二泊。音楽家C.Krenslehnerの生活をほぼ一週間目の当たりに出来たのでした。彼の三人のお子さん達を見ていても、音楽家はこうして育てられるのだ!とつくづく得心のゆく日々でした。 IMG_1005 C.Krenslehner はこの地方の民族音楽の楽器ならなんでもこなしますが、シュタイリッシェ・ハーモニカが彼の一番得意とする楽器のように感じます。毎年ツァイレルンで聴いて良く知っておりますのに、この度は気軽な民族音楽というだけではない深い芸術性、教会のパイプオルガンでの教会音楽の響きをシュタイリッシェ・ハーモニカで表現するC.Krenslehner, すごい人だわ!と感嘆する思いでした。帰る日の午前中は、アルトアウス湖のそばにあるスタジオでの録音にも立ち会わせて頂け、とても興味深く見守ったのでした。C:『ここでKako も自分の曲の録音をすると良いよ!』と。それは夢!   帰ってメールを開いたら、二通もドイツ語の長文メールが届いており、随分練習して講演に臨みましたので、 ‟かなり話せる人“ と思われたのかも知れず、困ったなあと思っているところです。

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