アートでピース展 コラボレーション(KAKO)

かこ写真1アルプホルン

アートでピース展 コラボレーション   (KAKO)

 

“平和を願い、命の尊さを思い、自然を愛し、譲る”これが2007年にこの展覧会を立ち上げた時のモットーです。以後、単なる美術展に留まらず、音楽・文芸・朗読等の表現者による共同作業を“伊豆からの発言”として世にアピールし、本年はその第6回目となりました。私はツィターソロで参加していましたが前回からは名称を改め“チロルの風と仲間たち”として、アルプホルン・プサルター・エルゲリ・カウベル・コントラバス・ギター等を演奏するグループ、女性3名・男性4名が加わり、チロル地方の民族音楽と様々な楽器を来場者に楽しんで頂ける様になったのです。総勢8名、それぞれが三種以上の楽器をこなすので、様々な編成が可能です。最初の10分はツィターソロ、次はアルプホルンが舞台上に8台整列して二曲吹き、次は舞台を降りて聴き手の目の前でプサルターを三曲、その中の“チロルの子守歌”はこのグループの為に二年程前に編曲したもので、ツィターが主旋律を弾く中、プサルターが対旋律を歌うように作ったのでした。曲目を知らされた時、どの版で弾くの?と、その事などすっかり忘れていたものでした。約二年もの間、練習を積んで舞台に上げられるまでに磨き上げ、今回の “アートでピース” に臨んでくれたのです。三角ヴァイオリンとも呼ばれるこの楽器プサルターは、艶のあるのびやかな音でメロディーを歌い上げ、エルゲリ(スイス・ボタンアコーディオン)は晴れやかに大きな音で、元気を呼び起こしてくれます。カウベルは人々を心から楽しませる不思議な力を持っています。

 

演奏の当日は鯉のぼりが泳ぐに相応しい五月晴れの二日でした。集合は8時半、9時~10時が舞台練習、本番は午後2時から、というスケジュール。8時10分に到着した私は、楽器・テーブル・アンプなどの荷を降ろし、まだ誰も居ないからと、車の中でアルプホルンのCD.をのんびり聴いていましたら、建物の裏面から生のアルプホルンの音が聞こえて来るではありませんか。急いで行って見るとメンバー7名が何と既に勢揃い、音出しを始めたところでした。横浜や厚木方面から早朝4時頃に出発し、誰一人遅れる事無く7時には全員会場に到着、中の一人など、途中の宇佐美海岸でスケッチを一枚描き上げてから来た、というシャクシャクの余裕ぶり。私はどれ程感激したことでしょう。リーダーの下に統率がとれ、誠に信頼に足る人々の集まり、不安など何一つ無いからこそ演奏する側と80名ものお客様とで楽しさを分かち合う満足感が得られたのでした。もう少しだけ余裕があれば、リクエストにお応え出来たのですが、そこが次への課題でしょう。主催者からも大層喜ばれ、再来年を目標に一同一層の精進を心に誓い、一方私は7名の仲間に深い感謝の気持ちを抱きつつ散会となりました。   5月4日 記

 

 


 

 

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