セミナー報告(6) ミュンヘン へ

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写真はミュンヘンのビール祭りの行われる広場を見下ろすババリア像 . バイエルンの守護女神で、ライオンを伴う

セミナー終了後、食堂でセミナー最後の昼食を。セルフサービスではありますが、この古城ホテルの食事はとっても美味しいのです。昼食にはスープも二種類供され好きな方を、サラダもメインディッシュも選り取り見取り、テーブルに落ち着くと、やがて飲み物の注文を聞きに給仕がやって来ます。これからドイツのミュンヘンまで行く身にはビールという訳にもゆかず、ミネラルヴァッサー・ガス入りを。このガス入り、慣れると、これでなくては物足りなくなるから不思議。この食事を最後に、来年までさようなら、の名残り惜しさから、どのテーブルもにこやかな談笑にはずみます。オーストリア国内からは勿論のこと、ドイツやスイスからも大抵の人々が車でやって来ます。これから鉄道でザルツブルク経由、ミュンヘンまで行く私は、駅までタクシーを予約してありますので、そろそろ皆さんとお別れのご挨拶を。一人ひとり丁寧に言葉を交わし、ハグし、握手し、、、かなりの時間を要します。迎えのタクシーに乗り込むと、車窓ののんびりした丘陵の景色を眺めながら、これでセミナーが終わったのだ、と思い知らされるような、寂しい気分と同時に、何とか無事に目的を果たせた安堵感が急に襲って来るのです。いろいろと考え併せて、セミナーは今年限りで“卒業”しようと思っての参加でしたから、その思いも一入です。

アムシュテッテン駅からザルツブルクへの列車に乗り込む頃には、気分はすっかり開放され、ミュンヘンでこれから会う旧知の人々に思いが移ります。ウィーンからザルツブルク経由でミュンヘンへ行くこの鉄道幹線は二年程前からウィーン・ザルツブルク間に“ヴェスト・バーン”という私鉄が乗り入れ、これが早くて安いのですからなんとも好都合。切符はタバコ屋で扱っている、というのも面白いでしょう。ザルツブルク駅での連絡が良くて、ミュンヘンまでの切符を買い足す間も無く、ホームで待って居ると、『今日はこのホームからは出ません、○○から××へ行き、そこからミュンヘン行きに乗って下さい。』 とのアナウンス、これは困った!でも人々がぞろぞろと移動するのでそれに付いて行くことに。途中で親切そうな中年男性を見付け、「貴方もミュンヘン方面にお出ででしょう、××駅のホームまでご一緒させてね。」と頼んでこれで一安心! ヨーロッパの鉄道はこの様に平気で変更するので、言葉は不自由、不慣れな外国人は困るのです。

さて、ミュンヘンまでは約二時間、途中から雨が降り出し、気温も低くなったので、羽織るものを旅行鞄から取り出し、序に傘も。  いよいよミュンヘン駅に到着し、列車を降りてみると、寒い事!セミナーで過ごしてきたオーストリアとは気温が10度も低く感じられます。駅のタクシー乗り場には待つ人の長い列、車は出払って一台も無し、テレジエン・ヘーヘのホテルまで歩きを決意し、雨の中、ゴロゴロ旅行鞄を引いての道のりは予想したより長く、漸くたどり着いたホテルのフロントでは、アラブ系らしく凄みのある男性がニコリともせず、何やら書類を繰って10分ほども待たされ、漸く鍵を渡してもらえたのでした。ウィーンのホテルでは若く美しい女性がにこやかに、速やかに迎え入れてくれましたのに、大変な差、これは世界情勢が影を落としているのでしょうか。部屋に落ち着き、『今年は会えるね。』と日本を発つ前から電話をもらっていた、ツィター製作者のH.Haslinger の携帯に電話して、明日の午後会う約束をしたのでした。

7月9日 KAKO

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