短歌の学校一年生 (9)

IMG_4215 (1)-1猫のシュヴァが5月3日にとうとう昇天しました。普段可愛がって下さった、近所の洋子さんが毎日見舞いに来て下さり、声を聞くと、ヨタヨタしながらも近寄って来たのでした。野生も強かったけれど、恩を知る賢い可愛いネコでした。「シュヴァ、シュヴァおいで」、と、毛の数程も呼び、話し掛けた15年、“もうシュヴァは居ない” と思うと泪があふれますが、それは “甘い悲しみ” なんだなあ、とも思うのです。

  猫は背で身を以て示す老いるとは 香箱座りの沈思黙考

 

     老い猫にあれこれそれと皿並べ 進まぬ食欲やがて吾にも

 

     ”ペロ“という単位作りて水を飲む 猫を看守る桜散る頃

 

     ネコ肌に温めしミルク口元へ ようよう8ペロ吾を慰む

 

     キャッツアイ毛の一叢が微かに動く まだ生きていると安堵する日々

 

     ハッとして駆けつけたれば微かなる リズムを刻む毛に安堵する

 

     そよ風に輝る葉眩しい石畳 抱きて歩みし猫の軽さよ

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 猫逝きしこれにて泪拭えよと ハンカチの樹の苞のひらひら

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猫逝きて天に昇るを見送るか ハンカチの樹の苞のひらひら

 

     大樹なり泪拭いしハンカチの 吹寄せらるる坂道を行くIMG_5195-1

 

   

 キャッツアイ自由と身分を保証され 仕合せなりきと言い遺しけり

 

     キャッツアイ輝く若葉酣に 覚悟はすれど独りポツンと

 

どちらが良いのかしら? 意味の重複?と、短歌入門の極初期の疑問点が湧き始めたこの頃ですが、自分で学び、解決するしか手が無く、臆せず発表させて頂きます。年月重ねて少しは学んだ頃に、恥ずかしくて、、、と思える様になれれば、それも良し、です。

                                               令和 3年 五月 歌人 野の花

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