昼の横浜エアキャビン
物干しの西日に燃ゆる柿すだれ 白き小菊と語り合ふがに
“松嶋屋” ここぞと計りて掛くる声 一瞬の緊張掛け手にも
骨董市店主は吾を信じたり ATM に朝一で走る
シーバスで眺むる横浜超現代 骨董市でタイムトラヴェル
時雨去り南京はぜの葉の間から 零れる夕陽の赤々と燃ゆ
若き日に何を思ひて挟みしか 南京はぜの栞のページ
三渓園弁当開く吾の傍らで 写真で俳句の合評会
高尾山登山電車の軌道とケーブル 綾取り糸の中走りゆく
写真 石田述子
うららかな陽射しの冬のティータイム ジャンピングポッドに心も弾む
冬うらら思い設けず菓子折りが 車走らせ二人でお茶を
エアキャビン独りで乗ればシンデレラ 若いカップルばかりの中で
エアキャビンからの夜景
球根の植え込み済ませ腰伸ばし 見上げる空に彩雲眩し
傘寿とや一日(ひとひ)一日の積み重ね 新たな一日吾を律して
画面からハッピーバースデーが流れ来る 傘寿祝いとてドイツのトミー
12 月 25 日で 80 歳になりました。箴言が重荷になった、なんて 言っては居られない、確り生きなくては❣
令和 3 年 師走 25 日 うた人 野の花