山間(やまあい)の友の住まいに百千鳥訪ない来ては羽根を披露す

(相思鳥)
大輪の赤き椿の花ゆらり 陽炎燃ゆる雨あがりの朝
歳重ね花への好み移りゆき 薄墨の山桜こそ好もし
墓参りとにかく済ませ彼岸過ぐ ゆるしゆるされシネコンへ行く
待ち居りし歌集二冊目恵与され読み進むれば吾も詠まれ居り
まっしぐら流しの上の灯り紐 二匹で踊る猫おけさ節

猫二匹隙を狙いて外に出で 兎か栗鼠かと見紛うばかり
猫たちのご褒美の鐘覚えしも 脱走せし時何の力も
猫兄弟歌メモ齧り弾き破る そんなにうまいか吾が短歌
電動の猫のトイレの届きたり 興味深々二匹と一人
令和5年弥生25日 うた人野の花