一月末、雨上がりに風強く、こんな日は富士が良く見えるかと思い立ち、西伊豆は戸田、駐車スペースが整えられている“出逢い岬”に行きました。降った雨の量から予想したよりは少なく、富士山は上の方だけ雪が積もっていましたが、風の強い事が雪煙りで見て取れました。今日こそ、と思って来ても期待を裏切られる事の多い富士ですけど、清しい思いで帰路につきました。
雪煙り天女舞う富士見はるかし
風待ち船抱く戸田湾の砂洲
駿河湾波越しに見る白き富士
天女の舞か雪煙り立ち
吾が暮らし話し相手はねこ一匹
可愛さずっしり5キロも軽し
空耳かはたまた百舌鳥の鳴き真似か
薄氷溶かす鶯の聲
雪の日も止まれ進めの旗を振り
彼の誇りが車を指揮す
新しく眼鏡誂え辞書試す
賢くなりしか老いし頭脳(あたま)も
結果聞く親しき友の胃の検査
思わず手握るコロナも忘れ
困り果て教えを乞いしパソコンの
帰路 “超” が付く嬉しさ有難さ
微笑みつ指折り数え詠む吾は
短歌の學校一年生
短歌の良し悪しはまだ何にも解からず、わからないからこ そ、こうして臆面もなく発表できるのでしょう。短歌の上級生のお姉さま方は、“こうすると少しはマシになる“と教えて下さいますけれど、自分の最初の気持から離れる気がして、拙いものをそのままに。
如月 和子