短歌の学校一年生 (20)

ウィーンフィル1

ウィーンフィル客席・花

長生きは良きものなりと言へる日々 傘寿の決意歩み始むる

通信講座心に萌ゆる新学期 始むる事に遅すぎは無し

thumbnail_0110140030.JPG大菩薩の富士山C8 (002).jpg 大辻一徳 2021,12,31

(写真 大辻一徳)

巻雲は地球の大きさ謳い上ぐ あの富士山を隅に追い遣り

時雨れ去り表彰式に歩を運ぶ 卒寿の歌友深き歌詠む

お弾き初めただ吾がためにエルガリを 1/fの揺らぎ感じつ

IMG_6699ウィーンフィル2

新年に聴衆迎へウィーンフィル 溢れむ喜びプログラムから

箱根駅伝先頭争い刻々と 新たなドラマ吾を鼓舞せり

満たされし笑顔で出で来る客の波 狐宙舞ふ千本桜

thumbnail_α6 093.jpgサルビアに霜柱TrC8 (002).jpg大辻一徳

サルビアに霜柱(写真 大辻一徳)

サルビアの枯れにし茎に霜の華 屋に籠りては撮せぬものを

海山が俄に曇りソクソクと 降り積む雪の赤き巣箱に

縫いぐるみ生きているがに話し掛く 幼児に戻る吾をひしひし

α6 097烏瓜に雪2022.01.07..jpgC8 (002).jpg大辻一徳

(写真  大辻一徳)

里山に雪の華舞ふ年の明け 赤き実一つ今を寿ぐ

トトトンと肉球の跡石畳 ノラも喜ぶ伊豆の初雪

みどり児に白きムク犬初対面 慈愛の眼差し冬の陽温し

thumbnail_2004年12月16日0028.JPGニホンスイセンDP.jpgC8.jpg 大辻一徳氏

(写真  大辻一徳)

校庭にセーラー服の少女たち 清しく香り群れ咲く水仙

俳句の世界では、“多作多捨” (沢山詠み、沢山捨てる)と言うそうです。短歌もそのようにするべきなのでしょう。一首詠むのには、心と時間とを要し、詠んだ歌には愛着が湧くものですが、多作多捨を今後は考えねばと思い始めました。

           令和4年 睦月25日 うた人 野の花

カテゴリー: 新着情報   パーマリンク