短歌の學校一年生(23)

レンズ越し心はしばし空の旅飛び行く鶴の脚にすがりて

写真 國友康邦

鶴育て野に放ちたる人の声六年経るも覚え居る鶴

四月馬鹿うそは嘘でも憎めないロシアの嘘は卑劣そのもの

停戦に何の力のあるものぞ繁みに紛れてホーホケキョとは

犬猫も生きては行けまいウクライナ目覆うばかりの悲惨な戦

アンコール篤き拍手を身に浴びて頭深々”露“のピアニスト

見付けたり歌詠む他に出来る事籠の蜂蜜ウクライナ産

八重桜美しき時留められ技倆を凌ぐ撮し手の愛

写真 槇田光男

愛し猫桜の根本に眠りたり話し掛くるは桜言葉で

ナナハンでタンデム走行天城路を見果てぬ夢と桜は散りぬ

籠り居にメール添付の花の景夜液晶花見で夜のお膳

法然の御忌にかこつけ玉子焼きお弁当持って八重桜下

フリージア愛でに屈めば草だらけ詫びつ引き抜く釈迦誕生日

立浪草ここを先途と化粧目地抜くに抜かれぬ波押し寄する

グミ一つ口に含めみて気付きたりグミで育ちし若者言葉

スマフォデビューヴィデオ通話の吾を見てこんな顔なら声のみがまし

はじめてのスマフォ目覚ましセッティング殆ど眠れず番して明くる

しないよりましなお掃除いつもよりましで迎える大好きな友

峠道行き交う車も無かりけり木ぶし夜叉ぶし櫟のかんざし

花吹雪フロントガラスに受けとどめ越える峠の櫟の髪挿し

令和4年卯月25日 うた人野の花

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