短歌の學校一年生(31)

(写真 大辻一徳)

年新た寺の屋根越え青空に 祈りの言の葉ばら撒く無患子

おてがみは幼二人の高き夢 見守りたくて拾年日記

振り袖は母より娘へと受け継がれ 門出寿ぐ椿の大輪

寒の朝いつもの散歩日々あらたケーンケーンと雉の棲むらし

福寿草落ち葉の布団持ち上げて にこにこ顔を早よ見せとくれ

鉢植えを掘り散らかして

「 おしごとはこうしたんだよ」とまたやって見せ

粗相せし猫にも道理のあるものを 気付きの遅しを「幸」にあやまる

初めての首輪にパニック猫達は 跳びはね廻りまるでじゃじゃ猫

母ちゃんは気が狂れたかと猫鈴張り目 新春オペラ真似して歌う

ウニャウニャを猫肌にチン待つ間 二匹の合唱ミャーミャーミャー

令和5年睦月25日 うた人野の花

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