出来た できた!(Kako)

ウィーンの森の物語、Duo・Ensemble版編曲に今月始めから取り組みました。

いつも心掛ける事は、時間を掛けて練習する価値のあるもの、そして演奏能力も残された時間も多くはない自分が、弾きたいと思える曲にすることです。昨年(2014)Tomy Temerson が来日し、コンサートで取り上げてくれたウィーンの森の物語ツィターソロの楽譜は幸いな事に、私の編曲した版でした。

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ご存知の様に原曲のツィターソロ部分は最初と終わりの方それぞれごく短いもので、独立した曲として取り上げるには、実に物足りない感がします。その為全曲から抜粋して5分程度にまとめたのでした。Tomy のその演奏が素晴らしかったので今も鮮明に思い出せますが、これをDuo あるいはアンサンブルで分担すれば、Tomy でなくても何とか近い響きになるのではないかと思った事が切っ掛けです。

話はちょっと逸れますが、Duo やTrio 等、アンサンブルの練習をする場合、相手のパートの音源があると、それに合わせる事を目標に出来ますから、効果的でその上独りで練習するよりも何倍も楽しいのです。スイスの友と来年のセミナーで弾く約束の曲、私のパートをCDに入れて送ってあげれば、彼女が喜ぶと思い集中的に練習し、ANZの打越さんに録音のお願いを致しました。当日それぞれ5回づつ弾きましたが、どれもこれもちょっとした傷があり、『血の通った演奏で、良いですよ。』と打越さんは言って下さいましたが、練習には何とか使えても、血が通っているだけに傷から血が噴き出している様な気がして、恥ずかしく、貴重なお時間を割いて録音技師を務めて下さいました打越さんには誠に申し訳の無い事を致しましたが、それを送る事は出来ませんでした。

さて、困った!その様な時って何やら他の道が見えて来るものですね。録音を目指した曲は、全て私の楽譜ソフトで書いたものですから、そこからPCを通してCDに書き込めば、機械的な演奏ではあっても強弱・表情記号・音符の操作等により、テンポは正確に、雰囲気もある程度伝える事が可能です。

もしツィターで思い通りに弾けて、そのCDを楽譜に付けた場合、どうでしょう、どうしてもその演奏がお手本となってしまうのではないでしょうか。弾き手の自由な解釈や個性を尊重しようと思うなら、楽譜ソフトからのCDでも十分に役目は果たせるし、返ってその方が良い場合さえあるのではないでしょうか。

それではどうすればPCからCDに書き込めるのか?またまたさて困った!そこで思い至ったのが、ANZの仲間のOさん、彼女に教えて貰おう!と。メールによる解り易く的確な説明のお蔭でCDも割合簡単に作れる事が解りました。

こういった経緯もあり、この度の“ウィーンの森の物語”にも楽譜ソフトからパート別に入れたCDを添えて、完成させる事が出来たのです。ANZアンサンブルに取り上げられれば、一段と楽しい日々の練習が可能になった訳です。打越さん、Oさん、どうも有り難うございました。

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